感染防御のためには手洗いは必須ですが、し過ぎて手荒れがひどくなると、逆に皮膚のバリアは落ちて雑菌が増えてしまいます。
傷ができて、じくじくしたり膿をもったりすると、バイ菌は余計に増えます。その傷ついた皮膚に消毒剤をつけたら更に刺激になって痛いし、痒いし、全然いいことはないです。
自主的にまたは上司に言われて、アルコール消毒薬が足りないため、皮膚の消毒用ではないものを薄めて使っていたり、ものすごく濃い消毒薬を使っていたりで、とんでもない手荒れでいらっしゃる方も見かけます。今月はバリアが落ちて両腕にカポジ水痘様発疹症を生じた方が二人いらっしゃいました。
どんなにひどい手荒れの方がいらしても治しますが、自分を守るのは自分だということをいつも忘れないでください。痛いのに頑張って消毒しなくてもいいです。普通に手を洗えば充分です。
病的に神経質な方もいれば、無頓着な方もいらっしゃいます。何にでも言えることですが、過ぎたるはなんとか、極端になり過ぎず、いつも自分が間違っていないか、疑いながら、吟味しながらいきましょう。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子