時々見回すと、鼻の下に髭が伸びているご婦人、意外と多いのです。これって不精ではなくて、ひょっとして、見えていない??老眼のせい??
私は、ど近眼なので、手元はものすごくよく見えます。しかも職業柄、観察力は探偵並み。なので、ありゃ、髭が伸びている。とすぐに気付くのですが、よっぽど親しい人でない限りは、言ったら傷つけてしまうかなとか、いろいろ思い悩んで、やっぱり伝えられないことも多く…。
更年期になると悲しいかな、女性ホルモンはどんどん下がり、体内のホルモンバランスはくずれ、相対的に男性ホルモンが高くなった結果、鼻の下も、顎ひげも濃くなったり…はよくあることです。
周りがみんな髭に気づいているのに、誰も言ってくれないと悲しいですが、言う方も勇気が要りますから、そこを察して、自分でもよく注意して自分の顔を見るように心がけましょう。
私は以前、子供にお願いしました。「お母さんに髭が生えていたら、絶対の絶対に教えてね。」と。観察力の鋭い皮膚科医も、自分の髭は見逃すこともあるかもしれないので、万全の注意が必要です。
友人が以前、こんなことを言っていました。自分が死んだら、死に化粧の前に髭を剃るように遺言状に書いておくと。確かに女性としては大事なことです。美しくか弱い姿で逝かなければ。
さて、では髭が濃くなったらどうするか。一度濃くなった髭は、ホルモンバランスが元に戻っても、残念ながら簡単には治りません。しょっちゅう剃ったり抜いたりして皮膚を傷めるよりは、思い切っての光脱毛をお薦めします。
脱毛って若い人がするものって思われがちですが、40代からの女性にこそ、身だしなみとして利用していただきたい治療です。鼻の下が何となくくすんで見えるのは、ひょっとしたら産毛が濃くなっているのかもしれません。介護脱毛とともに、顔脱毛の需要も高いです。
毛ってあっても無くてもホントに大変ですね。悩み過ぎずにご相談を。
私のクリニック目白
院長 平田雅子
(2010.11.04のコラムに加筆・修正しました)