私は、泌尿器科医でも産婦人科医でもないので、フェムゾーンの悩みを直接に受ける事は多くはないのですが、陰部の痒みや、痛み、違和感などを主訴に来院される方、トイレが近い、間に合わない、などの訴えは時々あります。
この辺りの愁訴は、閉経関連尿路生殖器症候群と呼ばれ(Genitourinary Syndrome of Menopause)、その頭文字をとって、GSMと呼ばれているようです。
膣の乾燥や萎縮による、性交痛を含めたGSMは、閉経後に限ったことではないと思うのですが、往々にして私たち日本人は、オープンにしませんし、人ごとのような振りをしています。
骨格や筋肉量は違っても、ほぼほぼみんな同じ作りになっているわけなので、よほど鍛えていない限りは、同じような状況が起きてくるはずです。なのに、ちょっと恥ずかしいこと、人に言ってはいけないことのように育てられてきました。
骨盤底には骨はなく、膀胱も子宮も消化管も、骨盤底筋群や靭帯や筋膜で支えられているだけです。それぞれの開口器官である尿道、膣、肛門は、骨盤底筋が衰えて痩せてくると、尿漏れや頻尿、膣の緩み、便秘、ぽっこりおなかや腰痛、お尻の下垂などにつながります。
骨盤底筋を鍛えておかなくてはいけないと、わかっていてもなかなか、体操だけでは実現しません。そこでエムセラです。
ヨーロッパでは、閉経後も性的活動が人生の重要事項と考える女性が90%以上とのこと。エムセラは、性生活向上の手立てにも一役買っているようです。
顔や髪の毛には、真剣な方が多いですが、見えないところからの健康が、若さにつながりますね。女性外来でエムセラを経験してみてください。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子