好きなものなのに、アレルギーがあって食べられない。食べると具合が悪くなるというのは何ともつらいことですよね。
食物アレルギーの症状は、吐いたり、お腹を壊したりが多いと言われていましたが、皮膚が痒くなったり、赤くなったり、目がかゆい、白目がぶよぶよする、口の中が腫れたり、鼻がつまったり、呼吸困難を起こすこともあります。
まず怪しいものを避けていきましょう。君子ではなくても危うきに近寄らずです。
そして、大事な対策として、食事日誌をつけることをお薦めします。食べたものを書いた横に、赤くなったとか、痒くなったとか、お腹を壊したとか、鼻づまりが起きたというように食べた後の変化を記録します。 母乳をあげている赤ちゃんのアレルギーが気になる時は、お母さんが食べたもの、赤ちゃんの皮膚の変化、おなかの調子を記録していくとよいでしょう。
10年くらい前から、「OAS(Oral Allergy Syndrome)」と呼ばれる症状を起こす人がかなりいることがわかってきました。 りんご、梨、桃、さくらんぼ、ビワ、イチゴなどバラ科の植物の他、キウイ、メロン、カキ、スイカ、トマト、ミカン、パイナップルなどで、口やのどが痒くなったり、痛くなったり、目のかゆみ、違和感、喉が腫れて詰まる感じなど、時にアナフィラキシー様になることもあります。
このアレルギーは、食物そのものに感作しているのではなく、シラカバやブタクサの花粉症がある人に起こりやすく、花粉の抗原になる部分の構造と、果物、野菜のある部分の構造が似ているために反応して起こる症状なのです。
思い当たる方は一度診察を受けておきましょう。OAS関連食物スクリーニングも新しくできるようになりました。診察時やスタッフにご相談ください。
私のクリニック目白
院長 平田雅子