なぜ痩せられないか?
楽して痩せたい。食事を気を付けるとか、みんなわかっています。食べなければいいと。毎日アイスクリーム食べているとか。夕方炭水化物のご飯減らしたけど、夜お腹がすいてまたパン食べてしまったとか。なかなか意志を固くできない。それができていれば痩せるのに。
個人的には、脳とか思考の問題だと思います。いつもお腹一杯が幸せの人と、食べてないすきっ腹の方が幸せな人。満たされて頑張れる人と、満たされてないからがんばろうと思う人。
食べ過ぎると具合が悪くなる人、背中が痛いとか、気持ち悪くなる人もいます。代謝の力、消化の力、腸内細菌、生まれ持った体質があり、太らない人は太らない。持って生まれた代謝力があります。世の中には太れなくて困っている患者さんもいます。どこに行って相談しても、先生自身が「僕はビールを飲むためにこれだけのことをやってカロリーを抑えているんだよ。ぜいたく言わないで。」と言われてしまう。でも多くの人はそうなんです。なかなか痩せられない。
わかっているけど食べてしまいます。運動して痩せようとなると相当運動しないと痩せない。陸上選手のような筋トレ、ストレッチ、走ったり。その辺を歩いているぐらいでは痩せない。けれども有酸素運動だったら、歩くとか言われていますよね。ほんとに痩せるかというと、入った分のカロリー以上に消費をしないと絶対に痩せない。多くの人は食べた分動いていないし、わかっている。生きていくために必要なカロリーとか、こんなに食べなくたって生きていけるってわかっている。わかっているけどできないわけです。
それは思考、脳の問題。いくらわかっていても、他の仕事には意志が強いかもしれないけれども、お酒にはだめ。甘いものにはダメだったり。飲まないと思っていてもやっぱり飲んでしまったり、なにか自分の中で、目的があったり、気分を変えなければいけない。このままどんどん飲んでいてはいけないとか、こんなに自分は甘いものを食べたらダメだよなと思えば変えられるけど、まあいいかと思うと変えられない。その基準の問題です。
アトピー性皮膚炎の人もダイエットも一緒で、ニキビができるのも一緒で、わーっと出てきた時に、治療したり、気を付けるとちょっとは良くなります。アトピーだって一生懸命に塗って、言われたとおりにやると良くなります。2週間とか。皮膚なら1ヵ月ぐらいのタームで。けれども油断しているとまた元に戻る。
でもその時に、いつもこのくらいだからと思うのです。「せっかく3㎏痩せたのに、またもとに戻っちゃったんです。でもいつもこんなもんなんですよ。」と。せっかく3キロ痩せたのに、今度はそこを基準にまた痩せようとは思わずに、戻ったところでいつもこんなもんだからと思ってしまいます。だから痩せない、良くならない。
けれども、これじゃ嫌だって思えたら越せると思うのです。「いつも悪くなるから、薬もらって塗っても、いつもよくならないんです。」って。「ニキビがずーっとどこかにできていて、できていないことが今まで一度もないんです。」って。説明しているときに、この人はここが基準なのだなって。いつもどこかにニキビができているのがいつもの自分なのです。ちょっと我慢して痩せても、また元に戻っちゃって、いつもの標準の自分の体重を越しているわけではないから、別にいいやって思う。そういうアイデンティティです。
頭ではわかっているけど、基準がいつも甘いものを食べてお腹いっぱいで、それでもどうしても食べたいという基準。すごい病気になって食べられなくなると変わることもあるし、結婚式があるとか、同窓会があるとか、そうすると10-15キロ痩せる人もいます。
自分が掲げている、理想の10キロ痩せるというところまで行って、ドレスを着て、やったと思った瞬間にそこが基準ではなくなる。そこは頑張ったところだから、また増えてもいいやって思う。太ったところで死なないし、病気の確立は上がるけれど、仕事ができないわけではないし。死ぬ気でやることじゃないけど、だけど痩せたい。見た目がぶよぶよしたくないとか、洋服のサイズが増えたりすると、いやだって。だからもう楽しく細くなりましょう。
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私のクリニック目白
院長 平田 雅子