もし、バイ菌がいっぱいですと言われたら、誰だっていい気はしませんよね。口の中がバイ菌だらけとか、膿が溜まってバイ菌だらけとか言われたら、泣きたくなりますね。
しかし、ヒトの身体の中にはいい菌もたくさんいます。例えば腸内の常在菌は数百種類、100兆個、重さにして約1キログラム、乳酸菌やビフィズス菌のようなよい菌や、悪い菌、中間の菌が混在して腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)を作っています。これらの常在菌は、時には味方となり、時には敵となり、ヒトと共生状態にあります。
腸内細菌は、食べ物、ストレス、老化などの影響を受け、腸内細菌叢の状態がよいと体調もよくなる事がわかっています。よい腸内環境を保つためには、冷たいものをとらない、アイスクリームは中止。いつもよく噛んで食べること。油もの、なま物は控えめにすることをおすすめします。
皮膚の健康状態も、はやり腸の状態に大きく影響されます。例えばちゃんと食事をしていなかったり、食事の内容がいいかげんだったり、飲み過ぎ、食べ過ぎ、日常よくあることですが、積み重なった良くない食事の習慣が、皮膚にじわじわ影響していきます。
ニキビがひどくなったり、アトピー性皮膚炎が良くならない時も、おなかの調子が影響していることは、日常の診療でよく経験するところです。ここではふれませんが、爪や髪の毛にも影響が出てきます。
皮膚の手入れももちろん必要ですが、からだの中から、腸内細菌を味方につけて、健康で輝く皮膚を手に入れましょう。日常のちょっとしたよい習慣が、美人肌への大きなプラスになります。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子