前々回、”皮膚は内臓の鏡”なので、よい腸内細菌を育てる事が、皮膚を丈夫に綺麗に保つ為に大切で、そのためには、食事のバランスが何よりも大事とお伝えしました。
お読みくださった方、その後、食事に関して少し意識が変わったでしょうか。今回はもう少し詳しくお話したいと思います。
ヒトの腸の広さは、栄養や水分を吸収する粘膜を広げると、表面積は約300㎡、テニスコート1.5面分あります。実は広いその腸内には数百種類、約100兆個の細菌が腸内細菌叢として存在しています。細菌だけで1㎏もあり、下部腸菅に行く程(肛門に近づく程)、だんだん菌量が増えます。
口から肛門まで一本の管ですから、胃や腸の調子が悪ければ当然、口の中や口周りも荒れます。お腹の中から丈夫に!を、いつも忘れないでくださいね。
良い菌を育てるために何をどう摂取すればよいのか。食物の摂取内容に関してはちゃんとした決まりはありません。『食べてダメ(アレルギーや下痢を引き起こすなど)だったら止める』でよいでしょう。
乳製品も特に制限する必要はありませんが、生クリームなど脂肪分が多い物をとると、胃がもたれたり体調が悪くなったりする方がいますから、思い当たったら避けましょう。脂肪分は、食物繊維と共に摂る工夫が大切です。葉っぱ類や根菜類のスープはお薦めです。
そして冷たいものは極力避けること。アイスクリームや氷が入っている飲み物は禁止です。なま物も食べ過ぎないようにしましょう。
上で述べた食事についての注意事項は、ダイエットを始めようとしている方にも、メタボの予防にも効果があるはず。参考にしてくださいね。
またお腹を壊した時は、腸菅粘膜が炎症を起こしているのですから、荒れた粘膜が回復するまでは、食事も気をつけなければいけません。粘膜が回復するまでには、3日から1週間かかります。なので少し調子がよくなったからといって、いつも通りに食事をしてはダメなのです。ちゃんと回復するまではいたわりましょうね。
さあ、腸内環境を整えて、元気とキレイを早く手に入れてくださいね。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子