最近、私の回りに妊婦さん、産婦さんが多いので、この時期を快適に過ごすためのアドバイスを書いてみます。もちろん妊産婦さんに限らず、皮膚を守るヒントにしてくださいね。
この時期はまず『汗』。
汗をかいたら、とにかく水かぬるま湯で流します。石鹸は使わないで流します。流したらそっとふいて保湿を。流せないときは、おしぼりでパタパタ汗をとるようにふきます。お薦めは化粧用のコットンを持ち歩き、コットンを濡らして汗を押さえてとります。市販の汗ふきシートは、香料や防腐剤に弱い方はお薦めしませんが、もし使うのであれば、赤ちゃんのお口ふき用のノンアルコールのものを使いましょう。
次に気になる『妊娠線』。
多くの方は、おなかが目だってくる7カ月くらいから、出始めます。おなかが大きくなるのに合わせて皮膚が伸展できないと、伸ばされた皮膚に隙間ができ、皮下に断裂を生じます。皮膚に弾力があって皮膚の動きが良ければ妊娠線は予防できますから、徹底的に保湿をして、軽くマッサージをすることです。
また皮膚が伸びて薄くなると乾燥しますから、やはり保湿が必要になります。私はオイルが好きなので、保湿にはオイルを使いますが、乳液やクリームでもかまいません。香料が気になる場合は、無臭のものもたくさんありますから、好みのものを選んでください。
皮膚の溝は妊娠時だけでなく、急な成長(急に背が伸びたり、急に太ったり)でも起こります。皮膚線状と呼びますが、太ももやお尻、胸やおなかに白く溝ができます。はじめは赤みがでていることもあります。この皮膚線状の予防にも保湿が必要です。
妊産婦の方は、いつも以上に皮膚は過敏になっていますから、いつも使っているものでも確認しながら使いましょう。 貧血にも注意し、睡眠時間もしっかり確保しましょう。
また、妊娠中期以降に起きてくることが多い、妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)という激痒、易刺激性の皮疹が疑わしい時は、迷わず皮膚科を受診してくださいね。
私のクリニック目白
院長 平田雅子