暑い暑い毎日でしたが、この夏、うまく汗をかきましたか。
汗は真夏の高温下では、1時間に2~3リットルの水分を蒸発させて、体温を低下させる働きをしています。汗の腺は、ほぼ全身の皮膚に分布していて、総数約200~400万個。人の汗腺は、胎生期4~5ヵ月に発生し始めます。
汗腺の数は、生後3ヵ月くらいで決まると言われ、以前は、生まれた時季や場所に影響されると考えられていましたが、現在は真夏もエアコンで涼しくしていられますから、子供や若者はあまり汗をかかずに過ごすことが多く、汗をうまくかけずに皮膚トラブルが増えています。
少し汗ばんだときに、皮膚に隆起してくる細かいポツポツは汗疹(あせも)ですが、汗をうまくかけないとできます。汗っかきの人が汗疹に悩むわけではなく、汗をうまくかけない人に汗疹ができるのです。
汗をかく習慣は皮膚にとって必要です。時々エアコンを止めて、汗をかく練習をしてみましょう。汗腺の発達が悪くて、汗が詰まって汗疹が出ている子供たちが最近は多い気がします。汗疹ができたときは、早くに汗を水で流すことが大切です。
汗がうまく出ないと、汗疹ができるのはもちろんですが、温度調節がうまくできず、皮膚温が上がって赤みや痒みがでやすくなり、汗臭くなることが考えられます。汗腺を発達させましょう。
私のクリニック目白
院長 平田雅子