随分前の事になりますが、女性誌のジュエリー特集で、お店の若い男性の店員さんが、手が荒れている女性には、ジュエリーはお薦めしたくないと答えているのを読んで、腹がたった事がありました。
誰だって好きで手が荒れているわけではありませんよね。男性より何倍も手を使っているのだと思います。
荒れている手にはジュエリーは似合わないなんて言われると辛いので、何としても女性の手荒れは良くしたいといつも考えています。
冬になると、誰でも少しは指先がカサカサしたり、爪周りが乾燥したりします。クリニックを受診する患者さんの中には、手荒れがひどくて指先の角質がカチカチに硬くなったうえに、ひび割れができ、割れたところが炎症を起こし、痛くて痒くて・・・という方がいます。
この時期になると空気の乾燥、気温の低下に伴い、皮膚の乾燥の度合いがグンと上がります。食器洗いの時にもお湯を使う事が増えますし、手荒れ人口は一気に増えていきます。
お湯の温度が高いほど、皮脂は奪われる事になります。荒れている手は、皮膚表面のバリアが壊れていますから、角質層にある天然保湿因子は蒸散し、ますます乾燥を起こしやすくなります。
またバリアが落ちる事で、外から抗原が侵入しやすくなります。その結果、炎症は更に悪化して、指紋が無くなるくらいひどくなる事もあります。
手を使う仕事の方や、紙や布を扱う仕事の方は、手が荒れたからといってなかなか手を休められないので、繰り返しの刺激によって、ますます手荒れがひどくなり、辛い毎日となってしまいます。その辛い痛み、痒みを何とかよくしてあげたいです。
長くなりましたので、次回に良くする方法をお届けします。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子