生まれてくるお子さんのアレルギーを心配されている方は多いと思います。
妊娠中の食べ物をどう気をつけたら良いか、最近の考え方を私なりにまとめてみます。
少し前まで、妊娠中は乳製品や卵を控えた方が良いと言われていましたが、最近では、「妊娠中に児の食物アレルギー発症予防のために、食物制限を行うことは、十分な根拠がないため、通常すすめない」としています。
食事制限をすることで妊婦さんの体重が増えない、つまり胎児の成長が不十分となることが心配されています。
最近は、アレルギーは食べて治す。を推している先生たちもいらっしゃいます。その流れか、お母さんが自分にアレルギーがあるものを、少量ずつ食べることで子供が同じアレルギーを克服できる可能性も言われています。
ヒトを介しての実験はできませんから、胎児の成長が良くないときや、出産後の聞き取り調査から、またはマウスやその他の動物を介しての観察からの判断になっていると思いますが、特別な除去はせず、偏らない食事を心がけるのがよいとなっています。
とは言っても、胎児は胎盤を通して母体から栄養をもらっていますから、妊娠中に母親に起こることは食事にかかわらず、多少は影響していると個人的には考えています。
なので、食物アレルゲンを作らないためには、お母さんが毎日同じものを摂らない。たとえカラダによいものでも、一度に大量に摂らない。をお薦めします。これは妊婦さんに限らず
です。
特に消化器官が形成される妊娠初期(7週~)あたりは、きちんとした食事を心がけて大事に過ごすことが必要です。よく噛んで栄養を摂りましょう。妊娠7週ですと、本人に妊娠の自覚がまだないことも多く、日頃からのバランスの良い食事習慣が望まれます。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子