冬の激しい乾燥で、慢性的に傷んでバリアが落ちている皮膚に、花粉や黄砂が影響して辛い方が多い時期です。
皮膚の守りのバリアをあげるには、まずは保湿です。保湿の第一歩は、洗いすぎない洗顔から。毎日ただでさえ乾燥をしている皮膚を更に洗う必要は全くありません。
患者さんは、「外を歩くと顔にバイ菌が付くから、しっかりバイ菌をとれるまで洗わないと」とか、「しっかり洗わないとファンデーションが皮膚の中に入ってしまう」とか、「キュッキュッっというまで洗わないと気がすまない」と、言われますが、皮膚は元々常在菌と呼ばれるバイ菌だらけです。
皮膚を丈夫に保ってさえいれば、雑菌なんてなんのその。負けることはありません。ファンデーションが皮膚の中に入る事なんてありませんし、まして分子量の大きな花粉が皮膚の中に入ることなんて絶対にありません。皮膚はものを吸収することはないのです。
汗や老廃物を外へ排泄するのが皮膚の大事な仕事です。洗わなくても汚れは取れていくくらいなのです。だから、いつもいつも、顔はそっと大事に洗ってください。
もうすでに荒れている方は、クレンジングだけで大丈夫です。キュッキュッっというまで洗ってはいけません。
そして、いつもお伝えしていることですが、水で洗うこと。これは絶対譲れない美人肌の条件です。夏の水くらいの温度でもかまいません。必ず水で。
それと平行して塗ること。化粧水、乳液、クリーム、しみたりしなければ好きなものでかまいません。頬や口の周りは入念に重ねて、何度も、決して擦り込まず、大事に優しく塗りましょう。
お化粧をしているほうが皮膚を守れますから、刺激があるものを避ければ、いつもどおりで問題ありません。今はまだ問題なしの方も、油断せずに早めに守りを強くしておきましょう。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子