ご自身の痒みのパターンはわかりましたか。
四六時中痒いと思っていても、痒みには波があるはずです。もしあなたが内服が嫌ではなかったら、抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤を一番痒くなる時間の2時間くらい前に内服してみましょう。
薬が全然効いていないと言われる方もいらっしゃいますが、内服によってアレルギーの波は浅くなっているはずなので、1日で一番痒くなる時間の2時間くらい前に1日一回でも内服をお薦めします。
ステロイド外用薬を止めることに反対はしませんが、物事には順番があります。何事もリバウンドは少ない方が楽にいけます。
西洋薬が飲みたくなかったら、漢方も良いと思います。漢方は個々の証(しょう)にあったものを使います。
女性は排卵前後で証が変わることもあります。冷えが改善されたり、便通が良くなったり、体力がアップすることで皮膚の調子も変わることがあります。試してみるのも良いでしょう。
薬を使わず、自力で何とかなる方も確かにいらっしゃいますが、猛烈な痒みに襲われて、普通の生活に支障が出ることもあります。
外用を全て止めて、痒みに合わせて掻いていると、皮膚表面は傷になり、ばい菌やウイルス感染を起こしやすくなります。また、保湿因子も皮膚から出てしまい、皮膚のバリアは更に弱くなります。
なので、ステロイドは塗らなくても、保湿だけは徹底的にしなくてなりません。自分が安心して使えそうなもの、オイルやジェルやクリームなど使ってみましょう。傷には抗生物質含有軟膏が有効です。
痒くなりだした部位は冷やしてみます。腕であればわきの下に、顔であれば首に保冷剤をハンカチに包んであてます。
次回は腸内環境について書きます。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子