家にいてクーラーで室内がずっと涼しい時はよいのですが、日中外出していてクーラーを消している時間や、戸棚の中などの閉鎖空間の温度は、思いがけず高くなっています。
その室温が高い中に置いてある物も同様に温まります。例えば、カプセルタイプの薬やサプリメントはお互いにくっついてしまったり、暑さでカプセルが破裂したり、糖衣錠の錠剤は周りが溶けたようにベタベタしたりと、思いもかけないことが起こります。
軟膏基材はほとんどがワセリンですが、融点は36~60℃なので真夏の冷房が効いていない室温では溶けることもあります。軟膏やクリームを複数混合しているものは変性が早まり、狙った効果も落ちます。
化粧品も含め、ケース入りのクリームを指ですくって取っていると、クリームには手の雑菌が残ってしまうので、短期間で使わないとあっという間に雑菌が繁殖します。夏を越した化粧品や薬は継続しなかった場合は処分しましょう。
次回はパンケーキ症候群周辺疾患についてお話します。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子