生まれてから1歳位までを、赤ちゃんと呼びますが、この時期の湿疹は、痒いのか痛いのか分からなくて、ぐずぐず泣いたり、抱っこすると顔をくっつけてきたりで、パパもママも見ているだけで心配になると思います。
急に暑くなったせいか、赤ちゃんの皮膚の相談が増えてきました。
顔や耳、頭や首に、ニキビのような赤いプツプツや、少し湿ったようなカサカサした細かい黄色いかさぶたが、フケのように付いているものなど、いろいろな種類の湿疹が見られます。
胎盤を介して、赤ちゃんにママの女性ホルモンが移動しているため、赤ちゃんの皮脂の分泌を促進していると考えられています。生後2~3ヵ月を過ぎて、ママから受け継いだホルモンの働きが弱くなると、自然に症状が軽くなっていくことがほとんどです。
自宅でできることとして、まず優しく丁寧に洗ってみましょう。首周りや頭などは、赤ちゃん用の低刺激の石鹸やシャンプーを使って、ガーゼなどでそーっと洗い、決してこすらず、ぬるま湯で流すようにしましょう。
お顔は、タオルを濡らして、抑えるようにしてふいてください。顔は特にデリケートなので、個人的にはあまり石鹸を使うことをお勧めしませんが、もし石けんを使うとしたら、ガーゼなどでお母さんの指を包んで、少しだけ石鹸を使って、そーっと洗うようにしてみてください。
かさぶたが多いようでしたら、スクワランオイル(オリーブオイルや、ベビーオイルでもよいです)を、きれいに洗った手で、そっと皮膚につけて少しふやかしてから、濡れたタオルや水を含ませたコットンで、パタパタと抑えながらとっていくのがよいと思います。無理に剥がすのはやめましょう。
洗った後は、しっかりと保湿することが望ましいです。これからの時期、首周りなど、くびれのところに、汗や汚れが溜まりやすいので、汗をかいたと思ったら、濡れタオルで少し抑えながら、汗をとってください。
こすらず、石鹸を使わず、そーっとそーっと、濡れタオルで抑えながら汚れを取るイメージです。そしてその都度、軽く保湿をしてください。
生後3ヶ月を過ぎたあたりから、皮脂はだんだん減ってきて、乾燥が始まりますので、丁寧な保湿が必要です。
2週間ケアしても改善が無い場合は、皮膚科を受診してください。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子