先週今週と立て続けに、陰部の強い痒みを訴えて、女児たちが来院されました。
震えがくる程痒いということでした。あまりの痒さに眠れず、少しパニック状態になるようてす。
おそらく原因は、花粉だと思います。
多くの場合、花粉症といえば、鼻の症状と、眼の症状、鼻づまりや鼻汁、目のしょぼしょぼや痒みです。
女の子は、診察中も目をぐりぐりかいていました。ちびっ子は、痒ければ力任せに掻きます。掻いたら傷になって痛くなることは解りません。ホントに辛そう。
このようなケースでは治療として、抗アレルギー剤をしっかり飲むことと、掻き壊しているのであれば、傷を治す薬や保護剤を患部に塗ります。
この時期のみに起こるとしたら、花粉症に準じた治療をするのが正解てす。
またあまりにかゆい時は、弱めのステロイド剤を薄く塗るということをします。
そして大事な事は、かゆいからといって石鹸でゴシゴシ洗ったりせず、ぬるま湯でそっと洗うこと。
身体を温めないように、強い痒みが消えるまでは、シャワーくらいにしておきます。患部をそっと冷やせるとなおよいです。また甘いものも食べ過ぎないようにしましょう。
最近では、花粉の時期の陰部の痒みは、花粉症に伴っているということが知られるようになりましたが、その昔は花粉症と陰部の痒みが結びつかず、ちびっ子は小児科に行ったり、婦人科に行ったりと、なかなか辛い時期を送っていたと思います。
私が先輩に教わったのは、月経が始まるまでの女児に限るでしたが、女性外来を始めてからは、女性全般に起こることだと確信しています。
陰部も粘膜なので、目や鼻や口の中が痒いのと同じように影響を受けるようです。
もしかすると女子だけではなく、男子も陰部に症状が出ているのかもしれません。
ちびっ子にはとても辛い症状ですから、パニックになったときには、大丈夫、大丈夫と励ましながら、いろいろ注意していきましょう。
来季は早めに内服を始めましょうね。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子