クリニックの診察の時に、必要に応じて採血をします。ある程度仮説を立てて、その病気らしいことにそった検査をすることになります。
しかし、症状は明らかにあっても、ある病気の可能性が高いと考えられても、数値に出ない段階の方もいます。
多くの場合、数値に表れないものは、問題がないと解釈され、患者さんは、辛いのにどこに行っても良くならないという状況になります。
疾患の定義に明らかに当てはまる状態は、実はそれほど多くはありません。
よくよく話を聞くと、何か普通ではないことが起きています。普通ではないこと、去年の今頃は、こんなに疲れていなかったとか、こんなにひどい頭痛は初めてだとか、虫刺されがこんなに腫れたことはないとか、仕事ができないわけではないけれど、微熱が続いているとか。
真面目に治療して、2週間経っても良くなる兆しがなかったら、主治医を変えてもかまいません。
逆にたとえ数値が悪くても、本人の自覚症状が全くなく、ほとんど生活に支障もなく元気であれば、それは積極的な治療をせずとも、ただ継続的に経過観察だけでも良いのではないかと、私は個人的に思っています。
ところが、数値には何も異常がないのに具合が悪い場合は、誰にも理解されにくいと言う点で、とても患者さんは辛い思いをします。
具合の悪い原因は必ずあります。この場合は、継続してフォローしながら、体調が落ちないように見守る必要があります。この辛いどこに行ってもよくわからないと言う状態に、ライフデザインカウンセリングではよく遭遇します。
身体と心はつながっていますので、メンタルからくる不調ももちろんありますが、何事もメンタルに逃げずに、真摯に向かいあいたいと思います。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子