例えば採血結果で、基準値を大きく逸脱するような数値が出たとき、どう考えればよいか。
メタボリック症候群では、それなりの治療が必要ですが、必ず基準値に収めるというのではなく、食事療法や運動療法を並行しながら、その方の体調に合う数値を、保っていくのが良いと考えています。
検査施設によっては、かなり厳しい基準もありますから、必ずしも基準内を目指す必要がない場合もあります。
リウマチなどの膠原病は、症状が全くなくても、異常なスコアを示す事はよくあります。体調も良く、日常生活に支障がなければ、積極的な治療はすぐに始める必要はないと思います。
その方のエピソードと、遺伝的な背景と、現在置かれている環境等を踏まえて、治療を進めることが大事だと思います。
さまざまな病気や病態に対して、新しい薬は次々作られています。薬を使うことでの弊害も、起こる可能性は充分ありますから、生活の質が落ちないように手当をすることが、とても重要です。
ある疾患を避けられない遺伝情報を持って生まれてくる方も、多々あります。調べれば、かなりの確率でわかる時代になってきました。
よいことも悪いことも、自身の状態を素直に受け止めて、改善のために必要なことを逃さずにしていくことが望まれます。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子