ライフデザインする外来の患者様が抱えているフラストレーション・間違った信念は?
人って一つ失敗すると、全部できないような気持になってしまうと思う。そういうトラウマって、小さいときのうまくいかなかったこと、親の態度や言動のせいだと思うのだけど、根深いですね。私も親として失敗したと思うことはいっぱいあります。だからそれを逆に伝えることができると思う。親の練習できないですものね。
学校の先生も、親も始めから先生じゃないし、親じゃないわけですから。子供の頃は親や先生が一番正しいと思ってきましたし、私なんかも人が見ているからちゃんとしなさいとか、生理の痛みなんか我慢しなきゃダメと言われてきたけれど、人が見ていなくてもしてはいけないことはあるし、痛いのを我慢してもいいことは何もない。ずっと言われてきたことは深くしみ込んでいるよね、みんな。だけどそこを越して変えなきゃいけない。ちゃんと向き合って。
小さい時に失敗したことや辛かったことを、誰にも言えずにずっともっている人も多いですよ。それを自分が悪いと思ってずっと来た人がいる。何かができなかったり、姉妹でもお姉ちゃんはできたけど、自分はできないとか、そんな比べる必要は全然なかったことを、そういうなんか深いところで、メンタルブロックがかかっていることがみんなあるんだよね。そういうところを見つけて、はずして、大丈夫と言ってくれる人がいないと、ずっと自信を取り戻せなかったりする。
ほとんどの悩みはメンタルなところが大きいですよ。検査してもどこも何でもない、どこも悪くないのにずっと調子が悪いっていうときは、根っこには大体心の問題があります。それは心療内科にかかるとか、精神科にかかるっていう程じゃなくて、どこか具合が悪い。心療内科にかかる勇気はないのだけれど、薬を使うような精神的な病気じゃないのだけれど、励ましてくれる人がいれば、わかってくれる人がいれば、この足かせを外せる人はいっぱいいると思う。
親子のこと、特に母親との関係というのは、50歳になっても60歳になっても、悩んでいる人はいっぱいいる。
親とか、特にお母さんに言われてきたことは大きいですね。そこのブロックをなかなか越せないで、苦しんでいますね。ずっとそこにとらわれている人に対して、サポートがなかったと思います。そこを越さなきゃ。越そうよ。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子