個々に身体のプログラムは異なり、誰1人として同じ人はいません。
びっくりするような病気や、病気になる素材をお持ちという方は、確かに存在します。
ですが、多くの症状は、日ごろの生活習慣や、忙しさや、不摂生が原因で起きていることがほとんどです。
ネット上には疾患の情報もたくさんありますので、ある病気の診断基準が自分の症状に似ていると、「私はこの病気だ」と宣言していらっしゃる方も時々あります。
例えば、身体をゴシゴシと、皮脂は全部落とす位に洗っているのに、洗いっぱなしで何の保湿もしていない方を時々見かけます。
そんな状況が続くと、冬の乾燥や寒暖の差などで、皮膚が弱ることが当たり前に起きます。
でもそのとき、生活習慣を見直す、食事の注意する、自分の皮膚の状況をきちんと把握して保湿をするなり、痒かったら冷やす、洗い方を変えるなどは考えず、「大変な皮膚炎になった」と思うのかもしれません。
洗ったあと何もせずに、ひどい痒みに襲われて、大きな病気だと考えてしまう。保湿はせずにステロイドの軟膏で一時的によくなっても、繰り返すと、ステロイドのことを悪者のように言い、使いたくないと言う。
そんな方に、どう納得いく説明ができるかと言うと、なかなかこれは難しいことです。
柔らかく何度も根気よく、その方の生活の流れをよく聞いて対処していきます。
中には全く聞く耳を持たないような方もいらっしゃいます。特に何十年と保湿したことがないいう方は、どう保湿していいのかもわかりません。
「私はずっとこれで問題なかった」という顔をされます。でもちょっとだまされたと思って、1週間ぐらいは頑張ってみましょうかという流れになります。
習慣を変えるのは難しいですね。ただ習慣が変われば、人生が変わることも多々あります。保湿はそれぐらい大事な習慣です。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子