睡眠障害の訴えの中で日常多いのは「眠れない」です。
忙しすぎて眠る時間が少ないとか、夜更かしで睡眠不足と言うのとは別に、眠りたいのに眠れないことの辛さを訴える方はかなりいらっしゃいます。
入眠はスムーズでも、1 〜2時間で目が覚め、その後眠れない方、夜中に何度も目が覚めてまたすぐに眠れるのだけれど、眠りが浅いという方、もう少し眠りたいのに、早く目が覚めてしまう方など、いろいろな訴えがあります。
私は睡眠の専門家ではないので、睡眠の分析ができるわけでは無いのですが、時々眠れない方にお薬を処方することがあります。
いつでも眠いときに眠れる人であれば、積極的に薬を飲まなくてもいいのかなと思うのですが、朝から夜遅くまで仕事をしている人などでは、眠れない日や睡眠の浅い日が続くと、体調を壊してしまうので、ちゃんと眠る必要があります。
ただ、いつも思うのは、私たちは眠れないことに対しての罪悪感が強過ぎます。
世間では、7時間眠るのが良いとか、8時間が良いとか言われますが、その長さだけにこだわって、眠れていないとしくじっている感に悩まされている印象があります。
誰だってたまには眠れない日もあります。眠れなくたって死なない。だから心配しすぎないこと。もちろん不眠の裏側に不安や抑うつが隠れていたり、睡眠障害に伴う様々な病気もあります。
眠れるけれど、もっとぐっすり眠りたいから薬を飲むような安易な使い方は、なんかちょっと違うかなという感じが私はしています。飲めば眠れるという期待感が、心理的な依存につながっているのかもしれません。
秋の夜長、一度ご自身の睡眠タイプを見直してみるのもよいかもしれませんね。ちなみに私は、アプリで得た睡眠データを毎日チェックしています。ものすごく深く眠れている日の翌日はやはり快適です。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子